電源ユニット(PSU)は普段あまり意識されないパーツですが、CPUやGPUを安定して動かす土台です。必要な容量は「感覚」ではなく、CPUとGPUの消費電力から機械的に見積もれます。この記事ではその考え方を整理します。
必要容量の考え方(計算式)
カイドキの電源容量計算機は、次の式で必要ワット数を算出しています。
- 収録値による負荷目安 = CPUの最大消費電力(未収録時はTDP) + GPUのTGP + その他パーツ75W
- 余裕込み = 収録値による負荷目安 × 1.2
- 推奨容量 = 余裕込みを計算上の容量区分(550 / 650 / 750 / 850 / 1000 / 1200W)へ切り上げ
550Wは計算上の区切りであり、カイドキ収録の電源製品は650W以上です。
CPUはカイドキ収録の最大消費電力(max_power_watt)を使い、値がない場合は公称TDP(tdp_watt)を代用します。CPUの最大消費電力とGPUのTGPはいずれもカイドキ収録の暫定値です。「その他75W」と「×1.2」は機器データではなく、カイドキ独自の計算定数です。この式による計算値とGPUメーカーの公式推奨電源は別物です。
構成例で見る目安
スペックDBの収録値(いずれも暫定)で計算すると、次のような目安になります(その他パーツは一律75W)。
- ミドル構成 … Ryzen 5 9600X(最大消費電力88W)+ Radeon RX 9070(TGP 220W)+ その他75W = 383W → ×1.2 = 460W → 550W
- 主流ゲーミング構成 … Ryzen 7 9800X3D(最大消費電力162W)+ GeForce RTX 5070(TGP 250W)+ その他75W = 487W → ×1.2 = 585W → 650W
- ハイエンド構成 … Ryzen 9 9950X3D(最大消費電力230W)+ GeForce RTX 5080(TGP 360W)+ その他75W = 665W → ×1.2 = 798W → 850W
同じ「ゲーミングPC」でも、GPUのクラスによって必要容量が大きく変わることが分かります。
OC・多ドライブ構成・将来の増設を見込むなら、1ランク上の容量も選択肢です。
GPUのTGPとメーカー推奨電源(参考)
GPUチップごとのTGPと、メーカーがリファレンス基準で示す推奨電源容量は以下のとおりです。メーカー推奨値は上の計算式とは別の基準なので、実構成では両方を確認し、大きい方を採るのが安全です。
| 項目 | GeForce RTX 5090* | GeForce RTX 5080* | GeForce RTX 5070* | Radeon RX 9070 XT* |
|---|---|---|---|---|
| TDP | 575W | 360W | 250W | 304W |
| 推奨電源 | 1000W | 850W | 650W | 750W |
| 詳細/購入 | 詳細を見る | 詳細を見る | 詳細を見る | 詳細を見る |
* 暫定値(検証中)。正確な数値は公式スペックシートをご確認ください。
まとめ
必要容量は「CPUの最大消費電力の収録値(なければTDP) + GPU TGPの収録値 + 75W、その1.2倍を容量区分へ切り上げ」で見積もれます。収録値はいずれも暫定で、75Wと1.2倍はカイドキ独自の計算定数です。ただしこれは一般的な目安であり動作保証ではありません。OC設定やファンの数、電源の経年劣化で消費電力は変動するため、計算値と各メーカーの公式推奨値を比較し、大きい方を採るのが安全です。自分の構成での数値は電源容量計算機で選ぶだけで確認でき、各パーツの消費電力はCPU絞り込みDBやGPUボード絞り込みDBでも参照できます。