AMD Ryzen 7 9800X3DとIntel Core Ultra 7 265Kは、コア構成、キャッシュ容量、ソケットが異なるCPUです。この記事では、当サイトの仕様DBで確認できる差と、当サイトでは測定していない性能を分けたうえで、どちらを選ぶかを条件別に整理します。
先に結論(条件別):
- ゲームが主目的なら Ryzen 7 9800X3D。 AMDは9800X3Dを、3D V-Cacheによる「より速いゲーム体験」をうたうゲーム向けのCPUとして紹介しており(AMD公式)、L3キャッシュは96MBと265Kの30MBの約3倍です。ソケットはAM5です。
- Intel(LGA1851)で組みたい、または合計コア数と対応メモリの速度を重視するなら、265Kより後継の Core Ultra 7 270K Plus。 当サイト収録値では24コア(8P+16E)でDDR5-7200に対応し(265Kは20コア・DDR5-6400)、同じLGA1851ソケットです。265Kは当サイトの楽天・Yahoo!の追跡で在庫なし(最後に在庫ありを確認したのは8/18。10/17時点・楽天/Yahoo!の当サイト集計)です。
- 価格は、9800X3Dと270K Plusで9800X3Dのほうが¥8,415高い(実質価格の差・10/18時点・楽天/Yahoo!の当サイト集計)です。ソケットが違うため、マザーボードとメモリを含めた構成全体で比べてください(後述)。
いずれも収録スペック・メーカーの公表内容・当サイトの価格データに基づく分類で、当サイトがゲームのfpsや制作アプリの性能を測定したものではありません。
スペック比較
| 項目 | AMD Ryzen 7 9800X3D* | Intel Core Ultra 7 265K* | Intel Core Ultra 7 270K Plus BX80768270K* |
|---|---|---|---|
| メーカー | AMD | Intel | Intel |
| ソケット | AM5 | LGA1851 | LGA1851 |
| 総コア数 | 8 | 20 | 24 |
| スレッド数 | 16 | 20 | 24 |
| ベースクロック | 4.7GHz | 3.9GHz | 3.7GHz |
| ブーストクロック | 5.2GHz | 5.5GHz | 5.5GHz |
| L3キャッシュ | 96MB | 30MB | 36MB |
| TDP | 120W | 125W | 125W |
| 内蔵GPU | あり | あり | あり |
| 対応チップセット | X870E, X870, B850, B650E, B650 | Z890 | Q870, H810, W880, B860, Z890 |
| メモリ | DDR5-5600 (EXPO対応) | DDR5-6400 | DDR5-7200 |
| 発売日 | 2024-11-07 | 2024-10-24 | 2026-04-03 |
| 参考価格(MSRP) | $479 | $394 | $349 |
| 詳細/購入 | 詳細を見る | 詳細を見る | 詳細を見る |
* 暫定値(検証中)。正確な数値は公式スペックシートをご確認ください。
当サイト収録の暫定値では、Ryzen 7 9800X3Dは8コア16スレッド、L3キャッシュ96MB、ソケットAM5です。Core Ultra 7 265Kは20コア(8P+12E)・20スレッド、L3キャッシュ30MB、ソケットLGA1851です。PコアとEコアは役割の異なるコアなので、20コアという合計だけでマルチスレッド性能の優位は決まりません。同様に、キャッシュ容量だけでゲームのfpsを決めることもできません。当サイトはゲームや制作アプリの性能を実測していないため、この表は仕様差の確認に限定して使ってください。
ゲーム用途で比べるときの確認点
ゲーム性能を比べる場合は、プレイするタイトル、解像度、画質設定、GPUがそろった外部ベンチマークを参照します。一般に、GPUの負荷が高い設定(高解像度・高画質)ほどCPUの差は表に出にくくなるため、自分が遊ぶ解像度に近い条件の測定を優先してください。出典や条件が異なる測定結果を混ぜないことも大切です。
制作・配信で比べるときの確認点
制作や配信では、使用するエンコーダー、レンダラー、編集ソフトがPコアとEコアをどう使うかを、同じソフト・設定の測定で確認してください。9800X3Dは8コア16スレッド、265Kは20コア20スレッド(Arrow Lake世代はハイパースレッディングを省いた構成)で、コアの数え方そのものが違います。
後継のCore Ultra 7 270K Plus
Core Ultra 7 270K Plus(当サイト収録の国内発売日は2026年4月3日)は、265Kと同じLGA1851ソケットの後継モデルです。当サイト収録の暫定値では、Eコアが12から16に増えて合計24コア24スレッドになり、L3キャッシュは36MB、対応メモリはDDR5-7200(265KはDDR5-6400)です。価格は、270K Plusが実質¥63,162(税込¥63,800・楽天、10/18時点・楽天/Yahoo!の当サイト集計)です。Intelで組む場合は、在庫が続いているかも含めて270K Plusを先に確認するとよいでしょう。
当サイトの価格データで見る構成の総額
CPUのソケットが違うと、マザーボードも別のものになります。当サイトの価格データでは、AM5のマザーボードは収録116製品のうち、価格を追跡しているのは67製品、在庫ありは38製品(10/18時点・楽天/Yahoo!の当サイト集計)。在庫ありの中で実質価格がいちばん安いのはGIGABYTE A620M Hの¥13,751(楽天・10/18時点)です。LGA1851のマザーボードは収録48製品のうち、価格を追跡しているのは31製品、在庫ありは19製品(10/18時点・楽天/Yahoo!の当サイト集計)。在庫ありの中で実質価格がいちばん安いのはMSI PRO H810M-Eの¥15,503(楽天・10/18時点)です。CPU本体の価格は、9800X3Dが実質¥71,577(税込¥72,300・楽天、10/18時点・楽天/Yahoo!の当サイト集計)。直近90日の相場(実質価格の日次最安の中央値)は¥67,984で、相場比+5.3%(カイドキ判定「相場並み」)です。
最安のマザーボードが目的の機能(メモリスロット数、M.2の数、PCIe 5.0、無線LANなど)を満たすとは限らないため、マザーボード絞り込みDBで条件をそろえてから、マザーボードの価格一覧で比べてください。
まとめ
ゲームが主目的ならRyzen 7 9800X3D、Intel(LGA1851)で組みたい場合や合計コア数・対応メモリ速度を重視する場合は、265Kより後継の270K Plusが候補です(在庫状況は上記のとおり毎朝の取得データで表示しています)。ただし、仕様値だけではゲームや制作の性能順位は決まりません。用途に合う同条件の外部測定、購入時点のCPU価格差、対応マザーボードとメモリを含めた総額を順に確認してください。同じAM5で上位の9950X3Dとの比較はRyzen 7 9800X3D vs Ryzen 9 9950X3Dで整理しています。
価格・購入先を確認する
両製品の現在価格と在庫はCPUの価格一覧で同じ条件から確認できます。より多くのCPUをメーカーやソケットで比較する場合はCPU絞り込みDBをご利用ください。